フリンジ
前エントリで「客は気に入らないと途中で出て行った」と書いたが、実際に出て行く客を見る機会はほとんどない。少なくとも今の日本ではあまりお目にかかれない。
では海外ではどうか?
スコットランドの首都エディンバラでは、毎夏 Edinburgh Festival Fringe が催される。
この期間中、街の各所で演劇が行われ、一日中、幾つもの芝居を見ることができる。観る側も観られる側も世界中から集まってくる。
これももう随分昔の話しになるが、私もこのフリンジに行ったことがある。もちろん観客としてだが。
世界中から銘々に集まってくるもんだから演劇の内容も質もマチマチ。単純に楽しめるモノ、演技や演出に感心するモノ、観てられないモノ・・・いろいろである。
さて「観てられないモノ」に遭遇した場合、観客はどうするか?
そっと出て行くのである。「せっかく木戸銭を払ったんだし最後までいるぞ」とは考えない。苦痛を堪える義理などないし、時間の無駄でもある。自分の感情に従ってシンプルに行動するのである。